イギリス大学留学で必要となるアカデミックなスキルの中で、身につけたいもの一つがディスカッションやディベート力という方は多いのではないでしょうか。このスキルを身につけるためにも、まず欧米と日本の文化の違いを知ることが重要です。今回は質の高いIELTS対策講座・オンラインコースを提供しているSI-UK・IELTS対策センターのネイティブ講師による、IELTS攻略法シリーズ:第20回、日本人留学生がスキルUPしたい、英語のディスカッションとディベート力についてお届けします!
【IELTS攻略法シリーズ:第20回】日本人留学生がスキルUPしたい英語のディスカッションとディベート力とは?
学生達にイギリス大学へ留学して国際的に勉強する時、最も心配なことは何かと尋ねると、議論や討論について自信がないという話をよく聞きます。しかし多くのイギリス大学コースにとって議論や討論をすることはとても重要です。このスタディガイドでは、その懸念について取り上げ、どうやってその課題に対処できるかについてご紹介しましょう。
1.何故議論・討論が重要なのか
欧米に比べて日本の教育は伝統的に“トップダウン”の体制であったといっても過言ではありません。教師は敬われ、学生は彼らの話すことを聞いてノートに書き止めます。対照的に教師から授業を受けながら、欧米ではなぜ討論が尊重されるのでしょうか。お互いにほぼ同じレベルの知識を持った学生が議論し、相手の意見を聞く必要はあるでしょうか。その答えは、“concept checking”(コンセプト・チェック)と“peer review”(相互評価)に関連があります。
2.“ Concept checking”(コンセプト・チェック)
“ Concept checking”(コンセプト・チェック)を通して、学生が授業を理解したかどうかを教師が知ることが出来ます。ほとんどの教育形態で、学生が理解しているか確認する従来の方法は、クイズやテストをするか、エッセイを書くことです。そして議論や討論をすることは、エッセイを書いたり試験を受けたりする前に、理解度をチェックするとても効果的な方法です。
ある講義で講師が何を伝えたいかを学生が間違って理解した場面を想像してみてください。その後彼がエッセイを書き、試験を受け、正しいと思っている答えを書きます。しかし彼がその講義をしっかり理解しなかった結果、成績が低くなってしまうかもしれません。
3. 討論で相互評価をする
ここで重要になるのが討論です。 同じ学生が講義に行った後、内容を間違って理解した状態で、クラスメートとその講義について話し合います。その討論で彼が自分の理解したことを伝えれば、クラスメートは彼の意見を正すでしょう。その時、彼は間違いを恥ずかしく感じるかもしれませんが、答えは正しく直されます。今度はエッセイを書いて、試験を受けたら、良い成績が取れるでしょう。彼はクラスメートとの討論によって、大いに助けられました!
これは“ Peer review”(相互評価)といって、討論をして他の学生の意見を知ることで、お互いに再検討し、見直すことで考えの修正ができます。実際、クラスメートが彼の考えを訂正した時、彼らにとっても良い影響があります。何故なら彼らが修正した経験を通して、このポイントについて思い出すのがずっと簡単になり、一つのメリットとなります。このように学術的な討論は、とても価値があるスキルの一つです。ぜひ討論に参加してスキルを磨きましょう。
4. “Ghost Asian”(ゴーストアジアン)!?
これはイギリス大学で学ぶ東アジアの学生がイギリス大学生活の多くの側面に慣れるまで、しばしば直面する困難をジョークのように表現した言葉です。大学の時、私は少人数制のクラスに在籍したくさんの議論や討論をしました。そのクラスにはとても親切で、英語が上手な日本人男性がいましたが、彼は一度も議論に貢献したことはなく、ただそこに座ってメモを取っていました。思い返してみると、少し残念に感じずにはいられません。しかし今は日本でディスカッション・クラスを教えているので、彼が討論に参加するのを妨げていた幾つかの原因について、少し理解が深まりました。誰でもゴーストになるより、クラスの一員になりたいですよね。
5. 話の間について
議論のルールは文化によって異なるので、ある文化で受け入れられることが、他の文化では失礼だと考えられるかもしれないことを理解することが重要です。これは日本 VS世界ではなく、すべての文化に当てはまります。例えばイギリス人がフランス人と話す時、アメリカ人はコロンビア人と話す時にルールの違いに直面します。このような違いは彼らの間に課題を生み出すかもしれませんが、個人的にはこの多様性が世界をより面白くしていると信じています。
日本での会話の特徴として通常“順序交代”がよく使われています。例えばある人が (欧米の基準では比較的長い時間) 話してから結論を出します。その後の数秒間の間があって、この時間相手は次に何か言ったほうが良いのかを判断します。このような間合いは欧米の議論にはありませんが、話し手が自身のために間を置く事はあるでしょう。日本では失礼なことだと思われるかもしれませんが、多くの国は白熱した議論で自分が発言権を持つために間を置く事があります。
6. 私の意見を聞いてくれない
ある国際的な企業で日本人とアメリカ人が一緒に働いています。ある日上司がアメリカ人男性と日本人女性2人にプロジェクトで一緒に働くよう伝えました。それから1週間後、彼らはお互いに人事部へ不満を伝えました。
日本人女性はこう言いました。「彼は私に意見を求めたことがありません。私はこの分野の専門家で長年の経験がありますが、彼はホワイトボードに自分の考えを書いているだけで、私の意見を聞いてくれません。」
またアメリカ人男性はこう言っています。「彼女はちっとも私を助けてくれません。彼女は腕を組みイライラした様子で机に座っているだけで、私はこのプロジェクトを一人でやらなければならないんですか!」
7. 文化の違いを理解する
ここでは根本的な文化の違いが見られます。日本人社員はアメリカ人社員が、彼女の意見を聞いてくれる事を期待し、アメリカ人社員は日本人社員が自分でその仕事に貢献してくれることを望んでいます。どちらがよいのかといえば、どちらでも構いません。しかし私たちみんながこのような違いを理解していれば、世界はもっとスムーズに動き始めるでしょう。
欧米の教育では、聞かれなくても自分の考えを発言することが求められます。実際に私が誰かの意見を聞くため、議論を中断し続けたとしたら周りから偉そうだと思われるかもしれません。
「彼・彼女は声と頭脳があるから、私の助けなしで自分の考えを言うことができる。」
留学生活では あなたの意見を聞かれなくとも、自分の考えを自発的に言うことが求められています。
8. 自然に討論に参加するには?
どうやったら苦手意識を感じる事なく討論に参加できるのか、これは簡単には説明できませんが、スキルを学び練習を通して、より自然に議論や討論へ参加することは可能です。SI-UK・IELTS対策センターのディスカッションクラスでは、討論の場で、賛成や反対意見を述べる、また参加・貢献して、退出するために役立つフレーズや表現を学べるレッスンを行っていますので、ディスカッション力の向上を目指す方にとって最適のクラスです。ぜひご参加ください!
このように他文化のアプローチを学ぶことで、もっと世界について多くを学び、同時に自分たちの文化についてもっと知る事が可能です。大学生活ではぜひ議論・討論へ積極的に参加しましょう。グッドラック!
いかがでしたか。留学生活ですぐにイギリス大学の学生たちによる議論に飛び込むのは少しハードルが高く感じるかもしれません。留学前にSI-UKのディスカッションクラスに参加し、英語での議論・討論の練習を始めませんか。下記のコースが7月30日(金)15時迄のお申し込みで、授業料が15%オフ!このチャンスにぜひご受講ください。
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- 時間: 10時~15時 (1時間のお昼休憩)
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*2021年10月22日更新:現在本コースはご提供しておりませんが、高品質なIELTS対策関連コースを多数開講しております。詳しくはこちらをご参照ください!
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