ロンドンといえば、思い浮かぶ人が多いのが1859年に鐘を鳴らし始めたロンドンのシンボルとして名高い時計塔「ビッグベン」ではないでしょうか。ビッグベンは 160年間で最大の大規模な修復作業が開始され、2017年8月より時計の針が止められていましたが 2022年に修復を終え、新しい装いで再度 時を刻み始める予定です。
今回の調査ではリンカーン大学 (University of Lincoln)の専門家がビッグベンがかつて青く塗られていたことを明らかにし、1859年当時の色が蘇りました!今回はこのロンドンの象徴であるビックベンの修復とリンカーン大学について、そしてリンカーン大学が提供する文化遺産の保存に関連するコースもご紹介致します。
【リンカーン大学】の専門家により、ビッグベンがかつて青く塗られていたことを明らかに!リンカーン大学と文化遺産の保存に関連するコースもご紹介
1. ロンドンのランドマーク、ビッグベンの修復
現在、改修工事が行われているウェストミンスター宮殿(現在は英国議会が議事堂として使用)の北端にある時計塔ビッグベン。この時計塔の正式名称は「エリザベス・タワー」であり、大小さまざまな5つの鐘を持ちます。その中でも最大の鐘のニックネームがビッグベンです。このビッグベンを含むウェストミンスター宮殿全てが、世界遺産に登録されており、修復作業は常に細心の注意が払われました。
総工費7970万ポンド(約123億円)をかけた今回のビッグベンの修復には、イギリス中のチームが修復に参加していますが その中でリンカーン大学の専門家がこの建築の歴史を振り返り、この時計塔がかつて青く塗られていたことを発見しました!専門家達はこのことをどうやって発見したのでしょうか。
2. リンカーン大学の調査により、当時のペルシアンブルーが蘇る
英国議会の建築と文化遺産のチームはRhiannon Clarricoates とPhillipa McDonnellが率いるリンカーン大学の塗料専門家チームと協力して、時計塔に塗られた160年以上に渡る塗料を分析。その塗装の各層を見て、大学のチームは 長年に渡って使用されてきた鮮やかなプルシアンブルーを含む6つの異なる色彩設計 を識別しました。
この分析と建築家チャールズ・バリーによるオリジナルデザインの水彩画、イラスト、アーカイブ写真などの参考資料を使い、リンカーン大学のチームはオリジナルの配色を再現します。そして苦労の末に古い黒い塗装は取り除かれ、最初に建設されたときの状態に戻すために 文字盤の数字と時計の針の色が黒から濃い青(ペルシアンブルー)へと塗り替えられました。こうしてバリーのオリジナルデザインが再び復元。2021年12月に足場の一部が取り除かれ、ビッグベンが再び姿を現した時には その濃い青(ペルシアンブルー)が人々に新鮮で強い印象を与えました。
3. リンカーン大学のリンカーン・コンサベーション
この復元についてリンカーン大学のシニア特別研究員 であるRhiannon Clarricoates ACR氏は、こう述べています。
“リンカーン大学のリンカーン・コンサベーションでは、アーキテクチャル・ペイント・リサーチを専門にしています。今回の修復では写真や絵画、文書による記述などと共に、塔や時計の文字盤の上に時間とともに積み重なり顕微鏡で見ることができる、歴史的な塗料の層という物的証拠を組み合わせています。これらの様々な証拠をすべてまとめ、この壮大な建物が元々どのようになっていたかを知ることができたのは素晴らしいことでした。"
今回のビックベン修復に大きく貢献したリンカーン大学 (University of Lincoln)は、建築用塗料の研究と歴史的建造物、装飾スキーム、建造物のデジタルや物理的保存のスペシャリストであるリンカーン・コンサベーションの本拠地であり、素晴らしい文化遺産の保存修復に関連するコースを提供しています。
4. リンカーン大学が提供する、文化遺産修復関連の優れたコース
今回の修復でも活躍した保存修復士は、芸術作品や建築、考古学、博物館のコレクションを次世代の人々が楽しめるように保存し、文化遺産の保護と管理において重要な役割を果たしています。関連の分野にご興味のある方へ、リンカーン大学が提供する文化遺産の保存に関連する代表的なコースをご紹介しましょう。
【BA (Hons) Conservation of Cultural Heritage】
- 学部:3年間のフルタイムコース
このコースでは博物館、歴史的建造物、個人コレクションから提供されるさまざまな歴史的資料を扱い幅広く実践での経験を得る機会を提供しています。コース全体を通して 文化遺産の保存の理論と実践を結び付け、学生は歴史的遺物の保存処理と科学的分析を学ぶことが出来ます。2年目はパートナー機関での勉強、オプションとして、イギリスまたは海外の美術館やプライベートの保存修復スタジオなどで12週間のワーク・プレイスメントを選択することも可能。大学と世界中の雇用主とのネットワークにより、卒業生は歴史ある王宮やV&A博物館、ニューヨークのメトロポリタン美術館などをはじめ、世界で活躍しています。
【MA Conservation of Cultural Heritage】
- 大学院:1年間のフルタイムコース
このコースでは博物館や文化遺産などの分野で幅広い専門経験を持つスペシャリストによる指導を受けながら将来に向けた実践的な経験を得ることが出来ます。また学生は文化遺産保存のキャリアに向けて、コースの中で理論と実践、研究における幅広いスキルを発展させていくことが可能です。卒業生は博物館やギャラリー、歴史的建築、保存修復のエージェンシーなど、国内外でキャリアを積んでいます。
関連するコース:BA (Hons) Conservation of Cultural Heritage、MA Conservation of Cultural Heritage、MA Heritage Conservation
【リンカーン大学】について
イギリスのイースト・ミッドランズにある美しい歴史的な都市の中心部にあるリンカーン大学 (University of Lincoln)はエリザベス女王二世によって開校されました。優れた教育と研究の質と非常に高い学生の満足度を誇り、雇用主と協力するための革新的なアプローチによって国際的に高く評価されている大学です。ベイフォード・プール・キャンパスでは20年間に渡って 3.5億ポンド以上の設備投資を行い、充実した環境の中で学ぶことが出来ます。上記の他に有名な分野は工学、ジャーナリズム、動物行動学などであり、学部と大学院で 300以上の幅広いコースを提供しています。
リンカーン大学で夢のキャリアに向けて質の高いコースを学びましょう。留学経験を持つ経験豊かなスタッフが皆様の大学選びから出願、渡航までサポート致します。リンカーン大学、またはイギリス大学のコースや学費などイギリス大学留学に関するご質問はSI-UKへ!
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